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2010年2月26日 (金)

3D映画

映画「アバター」で3D映画に対する熱が一気に高まっていますが、昔から周期的に3D映画というのはブームが起きているんですね。1980年代前半にもちょっとしたブームがあって、「ジョーズ」の第3作目や「13日の金曜日パート3」は3D映画として公開されていますし、「スペースハンター」というB級SF映画までもが3Dで作られたりしています。当時中学生だった僕も映画館で偏光メガネをかけてこれらの映画を観たわけですが、その頃の3D映画と「アバター」のような今の3D映画とは、大きく違う点がひとつあります。それは、今の3D映画は、あまり飛び出して見えないということです。

「ジョーズ3」とか「13日の金曜日パート3」を見ると、いかにも3D映画です!という演出が随所にあるんですね。棒がカメラに向かってにゅ~っと伸びてくるとか、とにかくカメラに向かって何かがぐいぐい寄ってくるという演出があちこちにあるのです。でも後にビデオ化されて家のテレビで見たりすると、当然3Dではないですから、知らない人にとっては何だか意味不明な演出に見えるというマヌケな状況になります。このような「飛び出し系」の3D映像は、自分のすぐ目の前にモノが飛び出て来ますから、さぞかし迫力のある映像だろうと想像しがちですよね。でも実はそうではないのです。

下の図を見てください。これはスクリーンいっぱいに映し出された凶暴なパックマンのようなキャラが、立体として飛び出てきたときにどう見えるかを示したものです。

3d01

これを見てもらうとわかるように、前に飛び出れば飛び出るほど、その物体は小さいものとして認識されてしまうんですね。たとえスクリーンいっぱいに映し出されていたとしても、過度に飛び出てくると、何かちっちゃいモンスターが目のまえで吠えてる、可愛い~みたいな本末転倒の映像に見えてしまうわけです。システム上、決して下図のようには見えないのです。

3d02

僕が映画館で「ジョーズ3」などを観たときに感じた違和感はまさにこれだったんですね。人間などが前に飛び出てくるんですが、なんだか小人に見えるわけです。2Dの映像を見るときは、脳が大きさや距離感などを自動的に補完します。俳優がカメラに近づいて巨大に見えたとしても、決してそれを巨人だと思ったりしませんよね。ところが3Dの情報を持つと映像の中にあるものが絶対的な大きさとして見えてしまうのです。このこともあってだと思いますが、最近の3D映画は、モノが過剰に前に飛び出る演出が少ないですね。飛び出す代わりにスクリーンの奥に広大な空間が広がっているように見せるのが主流になってきているようです。もちろん小さく見えて問題ないものであれば、どんどん飛び出てきて良いのですが。

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