« 「未知との遭遇」と「ブレードランナー」と「スター・ウォーズ」 | トップページ | color »

2010年3月 1日 (月)

リニアモーターカー

地下鉄都営大江戸線がまだ「都営12号線」と呼ばれ、練馬~光が丘間でしか営業をしていなかった頃、僕は練馬の隣駅、豊島園の近くに住んでいました。その時に「12号線はリニアモーターカーである」という話をどこからか聞いたんですね。リニアモーターカーというと空中に浮かんで凄いスピードで走る乗り物といったイメージがあります。でも都営12号線は他の地下鉄と比べると多少車両が小さいといった違いはあるものの、見かけはごく普通の電車。空中に浮かぶわけでもなく、ちゃんとレールがあって車輪で走っています。どうもリニアモーターカーという言葉からイメージするものとはかけ離れていますよね。でもその時はとくに深く考えることもなく、海外に引越したりして都営12号線にも乗らなくなったので、そのまま忘れてしまっていました。

最近仕事の打ち合わせなどで大江戸線(日本に戻ってきたら全線開通し、「大江戸線」という名前がついていました)に乗る機会が増え、そう言えばこれってリニアモーターカーだっていう話があったなぁと思い出したわけです。僕は科学方面には多少興味があって、「リニアモーター」というのが、車輪がなく、空中に浮いて凄いスピードで走るあの機構のみを指し示すわけではないということは何となく知ってはいました。車輪のありなしには関係なく、雑な言い方をすれば「直線的なモーター」がリニアモーターなわけです。では大江戸線はどんな機構で走っているのか?

一般的なモーターは、プラモデル等で使うマブチモーターもそうですが「回転運動」をします。モーターを分解してみると分かりますが、中にはコイルでぐるぐる巻きにされた鉄心が入っていて、筐体の壁には永久磁石がついています。コイルは電流を流すと磁石になりますから、周りにある永久磁石との吸着力と反発力で回転するんですね。一方、リニアモーターも磁石の力を利用するのは同じですが、回転運動はしません。その名の通り直線運動になります。ただ、直線運動でどうやって車輪を回転させるんだと思いますよね。普通のモーターのような回転運動だと、それが直結して車輪が回転するという具合にイメージしやすいのですが。

そこで、高尾山など山の斜面を運行するケーブルカーを思い出してください。あれは車両についている車輪の力で動いているわけではないですよね。車輪はついていますが、あくまでも車両の軌道を維持するためのものです。実際に推進力を与えているのはケーブルで、ケーブルを引っ張ることで動いています。つまり、車輪自体が回転運動をしなくても、電車を走らせる手段はあるわけです。大江戸線に乗る機会があればぜひ見てほしいのですが、駅のホームを見下ろすと、2本のレールの間に分厚い鉄の板がレールと同じようにず~っとのびているのがわかります。僕は当初からこれが怪しいとにらんでいたのですが(笑)、やはりこれが大江戸線の車両に推進力を与えているのです。

大江戸線の車両の裏側には磁石がついています。磁石を近づけると、鉄板に電流が発生します。鉄は電気が流れると磁石になりますから、車両側の磁石と、磁石化した鉄板との間に吸着力および反発力が生じ、その結果電車が走るわけですね。ということが、サイエンスチャンネルの「リニアモーターの地下鉄! 大江戸線を調査せよ!」という番組で紹介されていました(笑)。

こちらからネットで見ることができます(リアルプレイヤーが必要)

http://sc-smn.jst.go.jp/8/bangumi.asp?i_series_code=B010208&i_renban_code=018

|
|

« 「未知との遭遇」と「ブレードランナー」と「スター・ウォーズ」 | トップページ | color »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事