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2010年9月 3日 (金)

「地球型惑星」

国立競技場で嵐のコンサートがあるらしく、千駄ヶ谷駅には「チケット○枚売ってください」という札を持った若い女性がびっしりと立っていました。チケットが手に入らなかったら普通に考えればあきらめると思うんですが、会場まで来てほんのわずかな確率に賭けようとする彼女たちの執念には頭が下がります。地方から来てたりするんでしょうかね。ここまで来て観ずには帰れないという。

夜、東京国際科学フェスティバルに関連した講義「地球型惑星」を聴講してきました。講師は東工大の井田茂教授。先生によると、東工大は学内の電気使用量が一定の基準を超えると、キャンパス内にサイレンが鳴り響き、エアコンの使用を止めるようアナウンスがあるそうなんです。ご存知のとおり今年は特に暑いので、すぐに基準値を超えてしまって、何度もエアコンを止めているうちに熱中症で倒れて救急車で運ばれた人が出たそうです。国内でも最先端の研究をやっているようなところなのに、これではあまりにかわいそうですよね。国は将来の日本を担うこういう場所にこそお金を使ってほしいと思います。

この講義は今日と来週の2回にわたっておこなわれるもので、主に太陽系以外の恒星系に発見された地球型惑星についてのお話になります。1回目の今日は、系外惑星を語る前に、太陽系の惑星についてのおさらい。

  • 「地球型惑星」とは、主に岩石でできた惑星のこと。太陽系では、水星、金星、地球、火星がそれにあたる。
  • ちなみに木星、土星はガス惑星、天王星、海王星は氷惑星。
  • 地球では内部でマントル(半固体の岩石)と外核(液体の鉄)が対流している。地球の中心の内核は固体の鉄やニッケル。
  • 地球の磁場は外核が対流することで起きる。
  • 磁場は有害な宇宙線から生物を守っている。磁場がなかったら地上の生物は死に絶えてしまう(海の中は宇宙線が届かない)。
  • 太古の地球には磁場がなかった。
  • 磁場が逆転して北極と南極が入れ替わったことが過去にある。入れ替わる途中では磁場が弱くなり、宇宙線にさらされた生物の遺伝子が壊れる。しかしそれが逆に進化につかがる場合がある。
  • 金星と火星には磁場がない。水星には磁場がある。
  • 水星は鉄の塊だと推測される。
  • 金星の大気はほとんどが二酸化炭素。常時秒速100kmの強い風が吹いている。
  • 金星には水(水蒸気)がまったくない。
  • 金星では過去5億年にわたって地殻変動がない。
  • 火星では水は地面に吸収されて氷になっている。
  • 火星は大気が非常に薄い(気圧が低い)ので、水は液体の状態ではいられない。溶けた氷は液体を経ずに水蒸気になる(ドライアイスが気体の二酸化炭素になるのと同じ)。
  • 火星は軽くて重力が小さいので、昔あった大気は宇宙に逃げてしまった。大気が濃かったころには海があって、生物がいた可能性がある。

こんな感じで、最後のほうで次回へのさわりとして、現在発見されている系外惑星の数、系内での配列のしかた、主星からの距離などのお話がありました。去年、ケプラー宇宙望遠鏡が打ち上げられて以来、それまでの数十年を超える数の系外惑星が発見されたとか、次世代の電波望遠鏡を使うと、10光年先の惑星上で電磁波を使った通信が行われていればそれを発見することができるとかいったエキサイティングな話も。

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