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2010年9月25日 (土)

苦手な教科を好きになれるか

先日NHKの「テストの花道」という番組を見ていると、「嫌いな教科を好きになるにはどうすればよいか?」という高校生の質問に対して、受験戦争を勝ち抜いてきた東大や慶応の学生が答えるというコーナーがありました。大学生たちは自分の経験からそれぞれ意見を述べていましたが、正直、そんなことで嫌いなものが好きになれたら苦労はしないだろうと感じるものばかりでした。個人的にはそもそも嫌いな教科を好きになるのは無理だと思いますね。好きなものは自分の興味や快感と結びつくから好きなのであって、はなから興味が持てないもの、やることに意味を見出せないものを好きになれるとは思えません。

大学生の一人が「問題が解けないから嫌いになるわけで、すらすら解けるようになれば好きになる!」と力説していましたが、これはちょっと違うと思いますね。問題が解けないから嫌いなのではなく、その教科に興味が持てない。持てないからやらない。やらないから問題も解けない。こういうことだと思うのです。逆に何かのきっかけで自分の趣味や興味がその教科に結びつくことに気がつけば、好きになれる可能性はあります。しかしまだ人生経験が乏しく、多様なものの見方ができない高校生には、まず無理でしょう。

僕は高校生の時はとにかく数学が大嫌いでした。まさに「こんなのやって何の役に立つんだ」という感覚ですね。僕の人生でこんなものが必要とされるとは思えない。なので授業もまったく聴いてませんでしたし、当然ながら定期試験の点数はひどいものでした。映画研究会の友人に僕の数学の答案を盗まれ、映画のギャグに使われたこともありました(笑)。美大受験を決めていたこともあって、本当に何も勉強しなかったのです。嫌いな教科というのは、誰でもだいたいこんなイメージでしょう。

ところが、それから数十年が経った今、このブログにも何度も書いていますが、僕は素粒子論や天体物理に大変な興味を持っています。この分野について深く知ろうとすると数学の知識がそれなりに必要になってきます。そうなると、自分の関心の対象とつながってくることで、過去にあれほど嫌っていた数学に、逆に非常に興味を持つようになってきたんですね。すごく面白そうなものに見えてくるわけです。なので高校生の僕が美術ではなく、素粒子とかそういうのに興味を持っていて、その研究者になりたいと考えたなら、恐らく数学嫌いになることはなかったのではないかと思うわけです。

ということで、僕だったら嫌いな教科を無理に好きになるように努力する暇があったら、自分の得意分野を他人を超越するレベルでできるようになったほうがいいと答えます。でも受験の場合は自分の希望大学に出る教科は押さえなければならないので、そうもいかないのでしょうね。と言うか、嫌いな教科を試験として出してくる大学は、そもそも自分に合ってないのでは?(つまり、自分にその分野へ進む能力はない)と考えてしまいますが、どうなんでしょう。

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