CGっぽさ
実写とCGの合成ものでは、CGには往々にして実写以上のリアリティを求められます。実写以上にリアルというのも変な話ですがね。
どういうことかと言うと、CGで作るということは実写では撮れないから作るのであり、もし実写で撮れたならそれがどう見えるかということは誰も知らないわけです。したがって、できあがったCGをチェックする人は、自分の頭の中にある「その物らしさ」と照らし合わせてCGを見ることになります。そしてここが非常にやっかいなところで、何が「その物らしい」かは、ある程度は共通的な概念があるのでしょうが、細かい部分になってくると、見る人によってずいぶん認識が変わってくるわけです。そうなると、実際に撮影したらそう見えるというよりは、誰もが納得する「人それぞれが想像するその物らしさ」に照準を合わせて作らなければなりません。実際、リファレンスとして似たような実写の映像を集めたりして、それに似せて作ってみても、「それは違う、もっとこうなるべきだ」と言う人もいるわけです。
また実写では、きれいに撮ろうとライティングやその他のセッティングを調整した結果、まるでCGのような映像が撮れてしまう場合があります。それはそれで「CGみたいで面白いねー」となって良いのですが、では実写ではなく最初から同じような映像をCGを作ると「CGっぽくてイマイチだねー」と言われたりするのです。なので、結局はリアルなCGを作るということは、実際に撮ってみたらどう見えるかではなく、見る人が既成概念として持っている「その物らしさ」に近づけるということになります。
今日は朝方は曇っていましたが、昼から晴れました。会社からは富士山が見えました。山頂は既に雪が積もっています。冬が近づいて空気がクリアになってくると、富士山もよく見えるようになります。
会社前の漁港。雲が美しい。
海岸にいたサギ。
この写真を撮っていたら、近所のお爺さんが、いい富士山の写真が撮れたら年賀状に使いたいのでくださいと声をかけてきました(笑)。果たしてお爺さんが年賀状を印刷するまでに、いい写真は撮れるのか!?
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