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2011年4月15日 (金)

CG不況は来るのか

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週刊文春の電車中吊り広告に「8月大恐慌~休業、大量解雇・・・本当の危機はこれから来る」という記事がありました。本自体は読んでないので具体的にどんなことが書いてあるかはわかりませんが、被災だの電気不足だので生産活動と消費は停滞、原発問題も長期化するなど不況にならないわけがないです。しかも早ければ1ヵ月以内にまたマグニチュード8クラスの地震がくるとか、福島の原発は80%の確率でもう一度爆発するとか、状況をさらに悪化させそうな話題がわんさかとあります。

前にも書きましたが、僕が携わっているエンターテインメント産業とか広告産業は不況の煽りを受けやすいので、覚悟はしなきゃいけないでしょうね。仕事が減ることで自分の時間ができれば、今まで温めていた企画を実行したりできますから、個人的にはある意味歓迎なのですが(笑)、会社としては売り上げが落ちるので好ましくはないです。最悪なのは、仕事はあるけれど予算が大幅に削られて、しかしクォリティは落とすなと言われるケースでしょう。

これが例えばレストランで、予算は1000円しかないけれど前菜はフォアグラのソテーでメインは松坂牛のサーロインステーキ500gにしてくれと言われれば、誰だって不可能なことはわかりますよね。材料費がかかるわけですから。無理にやろうとすればそれこそ産地偽装とか食材偽装するしかありません。しかしCGの場合、制作費の大半を人件費が占めます。もちろん電気代やら設備費やら家賃やらその他いろいろなものが含まれてはいますが、人件費とか技術料といったものが大きいわけです。するとどうなるか? 漫画家が紙とペンさえあれば漫画を描けるように、材料費のような実費が少ない分、極端な話、本来なら100万円かかる仕事を10万円でやれと言われてできないことはないのです。もちろんやれば大赤字ですよ。実際問題として人件費はかかるわけですから。会社の場合は総務とか経理とかシステム管理とか、実際に作品制作に関わらないスタッフのお金もそこから捻出しなければなりませんからね。しかし仕入れとか、何か目に見える物質の出入りがないと、傍からはもっと安くできるだろうと思われるのです。

これはCGに限らず、ギャラの大半が技術料である仕事に共通して言えることでしょう。そして、一度安く受けてしまうと、景気が回復してもなぜか元の金額には戻らないといった現象が起こります。決まって言われるのは「あのときこの金額でできたんだから今回もできるでしょ?」という言葉です。もうアホかと思いますよね。あと理解に苦しむのは、どうも制作スケジュールを短くすれば、その分、作業期間が減って予算が削れるだろうと思われているフシがあることです。しかし考えればわかることですが、例えば本来作るのに1ヵ月かかるものを10日でやれと言われれば、それは寝ないで仕事をするか、超上級者を何人も確保してやることになるわけで、これは安くなるどころかむしろ割り増し料金をもらわなければならないわけです。何か超特急で仕事をやってもらおうと思ったら割り増しでお金を払うのが普通ですよね。CGが例外になることなどありません。妙な勘違いをしないでほしいと本当に思いますね。

話は変わりますが、早速出ましたね、石原慎太郎の自販機不要論。自販機を止めることで、どれほどの節電が見込まれるか、経済的な影響なども含めてちゃんと理論的に計算してるんですかね? この人の場合、それが理論的であるかどうかより、自分にとって必要か必要でないかで判断するのでたちが悪いです。自分にとって必要ならば、それが他人が必要としなくても実行するんでしょう。例えば昨年のオリンピック誘致のように。まあ僕が自販機のヘビーユーザーだから言うんですけどね(苦笑)。だってコンビニもスーパーも遠いんですよ。でもよく考えたらここは神奈川県でした。黒岩さんが変にマネしないことを願います。もちろん、いろいろと計算した結果、自販機を止めるのが一番効果的だということになればあきらめますが。

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