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2011年5月20日 (金)

彗星衝突

昨日は一日バタバタしていたので更新できませんでした。このブログでもよく書いているように、木曜日は隔週でリコーダー教室に通っています。そして第3木曜にはそれに加えて西洋占星術の講座に、もうかれこれ1年以上通っています。西洋占星術といえば「星占い」として、雑誌やテレビなどの占いコーナーでおなじみですが、あれは本来の占星術を100万分の1くらいに極度に簡略化したもので、本格的に勉強しようとするとかなり学術的?な話になります。なぜならば占星術とは古代の天文学そのものであり、古代エジプトやギリシャでは最先端の科学だったわけです。もちろん現代の天文学から見ればおかしなものに見えますが、古代人の知恵や自然に対する尊敬、畏敬の念の集大成だと言えます。科学的に正確ではないものの、人間という存在は宇宙・自然の一部にすぎないという考えには大いに共感できますし、曲がりなりにも今日の天文学へ続く道の出発点であるという意味では、宇宙論に興味を持つ者として知っておいて損はありません。この辺りを手っ取り早く知るには、元東大教授でインフレーション宇宙論の提唱者である佐藤勝彦先生が書いた「眠れなくなる宇宙のはなし」(宝島社)がおすすめです。

もともと小さいときから宇宙に興味のあった僕は、西洋占星術の勉強を始めたときに、何かしらその中に現代の天文学によって裏付けられるものがないだろうかと、いろいろ調べてみました。例えばご存知のように地球は太陽や月から重力の影響を受けていますし、生物の生体リズムは月の満ち欠けの周期とリンクしているといった話もあります。こんな感じで、他の惑星の運動が我々に何らかの影響を及ぼしているのではないかと考えたりしたわけです。しかし色々な事を勉強しているうちに、占星術における惑星の力というのは重力のような物理現象ではなく、占星術以前からある「数秘術」と呼ばれる占いをベースにした、一種の数遊びの要素が強いことを知りました。また、太陽や月はまだしも、遠くにある惑星が物理的に何か我々に影響を及ぼしているということはありえないということもわかりました。ある星の重力が地球に与える影響は、地球から見たその星の見かけの大きさに比例し、太陽系の惑星は地球から見ればほとんど大きさのない点なので、その影響は無視しても良いレベルなのです。

で、表題の「彗星衝突」ですが、下記のようなニュース記事がありました。

ホワイトハウスが文書を発表「エレーニン彗星衝突の危険あり」

エレーニン彗星(Elenin彗星、Comet Elenin) が現在太陽系の中心に接近してきているという。この情報に伴いホワイトハウスは対策をはじめる模様。
Comet C / 2010 X1(Elenin彗星、Comet Elenin) は2010年12月10日にLeonid Eleninによって発見された。2011年3月11日におきた東日本大震災を引き起こした原因はエレーニン彗星の引力だといわれる。この日エレーニン彗星と地球と太陽は一直線上に並んだ。

現在のエレーニン彗星の位置はまだ地球から離れている。しかし刻一刻接近しており、今年9月26日ごろエレーニン彗星は地球と太陽の間を通ると予測されている。この時もエレーニン彗星と地球と太陽はもう一度一直線上に並ぶ。しかしこの時は3つの天体の距離は小さく地球が受ける引力の影響は東日本大震災の比ではないという。

あるていど天文学の知識を持っていれば、地球からは肉眼で見ることのできないような彗星が、その重力で地震を引き起こすことなどありえないことはすぐにわかるわけです。地球の上空を回っているスペースシャトルが日本に地震を引き起こすなど誰も思いませんよね。それと同じようなことをこの記事は言っているのです。1980年代に「惑星直列」なる天文現象が起こり(実際には直線上に並ぶのではなく、ある狭い領域に惑星が集まる)、そのときは惑星どうしの重力が高まって大変なことが起きるとまことしやかに言われたものですが、結局は何も起こりませんでした。この記事についても、何も知識のない人は信じるかもしれないわけで、まずは記事を鵜呑みにせず、その裏づけをしっかりと調べることが必要ということですね。

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