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2011年10月14日 (金)

慢性人手不足

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人手不足という問題はなかなか解消されません。巷で失業率何%とか、就職氷河期とかいう話がウソじゃないかと感じられるくらい、慢性的人手不足です。うちの会社はテレビコマーシャルや映画などの、いわゆるVFX的な仕事をメインとしていますが、幸いなことに表立った営業活動を一切しなくても次々と仕事が舞い込んできます。しかし20名そこらの小さな会社ですから、その全てを請けることはできません。いくつか信頼のおけるところに外注してもなお、お断りする仕事が結構あります。お断りするということは、それだけチャンスを逃しているということでもあり、会社が成長する機会を逃しているわけですが、やれる人がいないのではどうしようもありません。

なぜこうも人手不足が続くのか? ことあるごとに考えるのですが、最近自分なりに出した答えはこうです―「この仕事に魅力を感じる人が少ない」。CG業界全体としては決して人手が足りてないとは思えないわけです。毎年CGの学校から卒業生は出ていますし、CGはまだ歴史が浅いので、定年で退職といった年齢の人はまだいませんから、絶対的な数としてはむしろ増えているはずです。なのに一向に人手不足が解消されないのは、CG業界でもVFXの分野に関わりたいと思う人が少数なのではないかと思うのです。専門学校で講師をしている人などから話を聞くと、ほとんどの生徒がゲーム業界への就職を希望していると言います。もしくはフルCG映画の制作に関わることを望む人が多いようです。VFXはやはりマイナーな分野なのでしょうか。

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VFXの仕事というのは豊富な知識や経験を必要とします。実写撮影の知識が必要なのはもちろん、どんなタイプの映像制作にも対応できる応用力が必要です。CGの学校を出てすぐに何でもできるようになるわけではありません。特にCMの仕事では、ひとりの人間がモデリング、アニメーション、ライティング、エフェクト、コンポジットなどほとんど全ての作業をこなします。CGディレクターやジェネラリストを目指す人にはうってつけですが、こういったことがその他大勢のCGアーティストを目指す人に敬遠される理由なのかもしれません。もしゲームなどの方面でCG制作者が仕事にあぶれていたとしたら、社会的に就職難の原因となっている(と僕は思っている)、人を必要としている職種と、就活側が希望する職種のミスマッチがCG業界でも起こっていることになります。

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ただ、最近は開き直ってこう考えるようにもなってきてるんですよ、やりたい人が少ないということは、自分の将来は安泰だと(笑)。やりたい人が大勢いる分野は当然競争が激しくなります。そして他の業種を見てもわかるように、競争が激しい分野は、そのうち必ず安値競争になっていきます。企業どうしの競争に限らず、フリーランスとしてやっている人もそれに巻き込まれていきます。だからこのご時世、働くとすれば、社会が必要としている割りにはあまり人がやりたがらないことをやるに限るのです。そういう意味では、VFXがマイナーな仕事であり続けるほうが、それに携わる人にとっては好都合であるという見方もできます(苦笑)。



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