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2011年10月13日 (木)

4kとか8kとか

<シーテック 高画質「4K」、超小型登場 新機軸ディスプレー、華麗競演>

こういう記事を読むとほんとに憂鬱になりますね。僕らCG制作者にとっては、モニタなどの媒体が高精細になることが何よりも恐ろしいのです(笑)。テレビの解像度が以前のNTSC(640x480ピクセル)から今のHD(1920x1080ピクセル)になると、女子アナの小じわがはっきりとわかるようになるなどとよく言われたものですが、モニタの解像度が高くなればなるほど、そこに映る物体のより細かなディテールが見えるようになります。つまりこれは、4k(横方向のピクセル数が4000、面積比でHDの4倍)とか8k(同じく8000、HDの16倍)のモニタ用にCGを作る場合は、それだけ細かいディテールを作らなければならないことを意味します。

例えば目の前にあるコーヒーカップをスケッチブックに鉛筆で描く場合、普通は適当にディテールを省略しながら描きます。大きさが0.1ミリにも満たないようなシミは描いても意味がないので、普通は自分の頭の中で必要な情報とそうでない情報に分けて、必要でない情報は捨てるわけです。では、そんな描き方は甘っちょろい! コーヒーカップを原子1個1個から描けと言われたらどうしますか? きっと発狂しますよね(笑)。ちょっと大げさかもしれませんが、CGにとって、出力媒体の解像度が上がるとはそういう意味なのです。4kともなれば、クローズアップになるものは虫メガネを使わないとわからないようなディテールまで見えてきます。実写の分野の人はいくらモニタやカメラの解像度が上がっても大した負担にはならないでしょう。ただ高解像度のカメラで撮影して高解像度のモニタで流せばいいわけですから。しかしゼロから全てを作るCG、特にフォトリアルなCGでは恐ろしいほどの負担を背負うことになるのです。

技術が進歩することは素晴らしいことですし、そこからまた新しい可能性が広がるのでしょう。しかし最近は、何だかもう人の自然な欲求を超えて、こちらが望んでいないものを無理やり押しつけられているような気がしてしかたないわけです。モニタしかり、ゲーム機しかり。最近はゲームが売れない、売れるのは携帯用の簡易ゲームばかりだと言いますが、数年のうちに次から次へとゲーム機そのものが新しくなるようでは、普通の人はそっぽ向いてしまうのは当たり前でしょう。何か面白そうなゲームがあるから買ってみようと思っても、今持っているゲーム機では遊べない。買うには何万も出さなきゃいけないとかアホみたいですよ。ゲーム専用機のゲーム購買層は、今後は減ることはあっても、もう増えることはないんじゃないでしょうかね。単に僕が歳をとったからそう思うのでしょうか? 

葉山・森戸川で泳いでいるクサガメ。ミドリガメ以外のカメもいるようです。

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