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2011年10月25日 (火)

リアル

昨晩は千駄ヶ谷の仕事場のほうで、遅くまで打ち合わせや仕事のチェックなどがあったので、そのまま泊って朝方葉山に戻り。

102501 Underground platform of Tokyo station

僕は実写にリアルなCGを合成していく仕事が多く、実写撮影のスタッフと頻繁に仕事をしていますが、実写の人たちって、VFXをリアルに見せるための勉強というか研究は意外とやってないんだなと思うことがよくあります。あまり興味がないのかもしれませんが、VFXが必要な仕事を受ける以上は、それなりに勉強すべきではないかと思うのです。CGをどうやって作るかというような話ではなく、例えば人物と背景を別々に撮って後で合成する場合、人物にどんなライティングをすべきかとか。こちらは、みなさんプロだからちゃんとわかってるだろうと思っていると、変な映像が上がってきたりとか、結構あるんですよ。

先日も、宇宙飛行士が地球の上空を宇宙遊泳しているシーンの撮影をしていて、地球はCGで作るので、宇宙飛行士はブルーバックの前で撮るわけです。僕も撮影に立ち会ってましたから、その様子を見ていたのですが、照明の人が宇宙飛行士を照らすのに、ライトを一方向から強烈なのを1つだけ当てて済まそうとしていたんですね。そのためライトが当たっていないほうは真っ暗で、すごいコントラストになっていました。心配になってなぜそうしているのか尋ねたところ、宇宙は光源が太陽しかないからこれでいいと言うのです。いやいや、地球の上空を宇宙遊泳しているので、地球から強烈な反射光が来なければおかしいですよ、太陽と逆の側に光が反射するものを置くべきだと慌てて説明して、ライティングを変えてもらいました。プロならば、そういうシチュエーションを撮影するにあたって、いろいろリファレンスを見て研究すべきじゃないですか。やっていれば、地球からの反射光をちゃんと考慮するはずです。撮影に立ち会っていなかったら、とんでもない素材が上がってくるところでした。

CG制作を仕事としていれば、どうやればリアルに見えるかということは常に勉強しているわけです。しかし実写の人たちは、実物というリアルなものを撮っているわけで、「リアル」ということに対して意外と無頓着なんですね。

102502 Sakuma-goya @ Hayama

102503 The sky from my office

その撮影のときにJAXAの人と話していて、目からウロコというか、そういえばそうなんだなぁと思ったことがあります。ISSとか宇宙ステーションの映像を見ていると、中にいる人がフワフワ浮いているので、宇宙は無重力だとてっきり思ってしまいますが、あれは宇宙ステーションが猛烈なスピードで飛んでいるのでそうなるのであって、そのスピードが遅くなったとたんに地球に向かって落下してくるのだと。最近よく落ちている人工衛星がそのいい例です。たかだか宇宙ステーションだとか人工衛星程度の位置では、無重力にはとうていなりえないと。月ですら地球の重力に捉えられて公転しているわけですからね。

 

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