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2012年2月16日 (木)

日本のCG教育もしくは美術教育

今朝はリコーダー教室。いきなり先生から、僕ともう一人の2人でアンサンブルで演奏してみてと言われたのであせりました(汗)。しかも僕が主旋律のほうで。何度もやった曲だったので、何とか大きなミスをせず演奏できましたが(サミングが必要な高音でちょっと失敗)、どうしても緊張してしまいます。自分が絶対的に自信を持っていることに関しては人前でやることになんの抵抗もありませんが(CGに関してはセミナーや講義など、ときどき頼まれてやってます)、リコーダーはお世辞にもうまいとは言えないので、血圧が上がってあぶら汗が出てしまいます(苦笑)。

さて、今月の初めに芸大同級生の新年会があり、そのとき某自動車メーカーでデザイナーをやっている友人から聞いたのですが、中国とか韓国から採用されたデザイナーはやたらと絵がうまいらしいです。確かに映画「スター・ウォーズ」のコンセプトアーティストなんかでも中国姓、韓国姓と思われる人が多く、絵がうまい。また、米国のCGアニメーション映画のスタッフロールを見ているとLeeとかFuとかやたら中国姓が目につき、これは中国映画かと思ってしまうくらいです。向こうの国では、美術大学でその業種に特化したスペシャリストとしての教育をきっちりやるので、強いということらしいです。

それに対して日本の美術大学は、ことスペシャリスト養成という点においては、どうも及び腰というか、積極的にやろうという姿勢はないですね。社会とのかかわりにあまり関心がないと言ってもいいかもしれません。むしろ、直接何かの職業に結びつくような指導を下衆なものだと見ている節があり、そんなことは専門学校の領域だと考えているようです。なので日本の美大生を採用しても、一人前として使えるようになるまでは時間がかかるわけです。

では大学ではなく専門学校を出た人を採用すれば即戦力となるかというとそうでもない。結局専門学校はお金さえ払えば誰でも入れますし、1年とか2年、ひどいところだと半年で卒業してしまいます。そんな短期間ではスペシャリストどころか美術的な基礎力をつけるにも不十分です。CG制作の能力というものは言わば応用力で、学科試験の応用問題みたいなものです。基本の法則や公式をまったく知らないのに高度な応用問題を解くことはできないように、造形的な基礎力がない人がいくらソフトウェアの使い方を覚えてもちゃんとしたものは作れません(ただしCGの場合、造形だけが全てではないので絵が描けない人でも活躍できる場はあります。たとえばプログラマーやテクニカルなスタッフなど)。

とりあえず4年制の名のある美大を出ていれば、予備校時代も含めて多くの人はデッサンだけでも2、3年はやっています。本来はそういうところでこそスペシャリストの養成に力を注ぐべきなのに、日本の美大ではほとんどやられていないというこの実情。一番の原因は教える立場にある人たちでしょうね。そういうことを教えることができる人がいないし、自分たちが社会で働いた経験がないから社会そのものに関心がないのです。色々な面で世界に遅れをとってもしょうがないと言えるでしょう。

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