素粒子

2012年11月17日 (土)

量子力学講座

今日は隔週で通っている量子力学講座。

雨の逗子駅。今日のように屋内でお勉強の日に雨なのはいいですね。晴れているともったいないなぁという気になりますから。

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いつもの新宿住友三角ビルで。ビルの一階にはクリスマスツリーが飾ってありました。

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講義の内容はこのところはずっと標準理論のお話。前回やった電磁気と弱い相互作用の統一理論のおさらいから、今日はさらに強い相互作用も含めた大統一理論について。生物の進化と同じように、自然界の力もまた原初のひとつの力から系統樹的に分岐してきました。宇宙が誕生した瞬間は1種類の力だったのが、まずはそこから「重力」が分裂し、その後続いて「強い相互作用」が分裂、そして最後に「弱い相互作用」と「電磁気力」が分裂しました。

力が4つに分裂したのは宇宙が「相転移」を起こしたからです。相転移の例としては、水蒸気が冷えて水や氷になる現象があります。宇宙も同じように膨張して冷えることでその状態が変化し相転移を起こしたのです。したがってもし宇宙がまたどんどん縮小していってビッグバン直後の状態に戻れば、今ある4つの自然界の力はまた統合されてしまいます。

講座終了後、神保町で大学の同級生が個展をやっていたのでおじゃましました。

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奥の人がその同級生のMさん。大学卒業以来22年ぶりに会いました。ご主人も同級生でアクセサリーデザイナーをやっています。シルバーで指輪やネックレスなどを手作りしていて、ネットで販売しています。興味がある方は覗いてみてください。

シルバーアクセサリー 手作りのKURA http://www.kura-net.com/

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2012年11月 3日 (土)

素粒子講座

今日は恒例の、隔週で通っている素粒子講座。前回は仕事で行けなかったので久しぶりです。会場はいつもの新宿住友三角ビル。

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今日の内容はワインバーグ=サラムの統一理論に始まって、CERNの粒子加速器でウィークボソンが発見されるまで。ウィークボソンというのは、自然界を支配する4種の力のうち、「弱い力(または弱い相互作用)」を媒介する素粒子です。

自然界を支配する力は、電磁気力、強い力、弱い力、重力の4種類で、これらは宇宙誕生の瞬間は同じ1種類の力だったことが理論的に予測されています(「強い力」、「弱い力」というのは固有名詞です)。そのうち電磁気力と弱い力を同種として扱う理論を統一理論と呼び、さらに電磁気力、弱い力、強い力の3種を同種の力として扱うのは「大統一理論」と呼ばれていますが、こちらはまだ実験的な裏付けがなされていません。これらにさらに重力を加えて統一する理論の最有力候補が超ひも理論だと言われています。

講座の帰り、ヨドバシカメラでGoProを買おうかと思って寄ったのですが、最新版のバージョン3はまだ日本では出ていないのですね。

GoPro 公式サイト

GoProを頭か体にくっつけて山歩きでもしようかと思ったのですが、どうせなら最新版を買いたいので今日はやめにしました。

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2012年8月18日 (土)

量子力学講座

今日は新宿でいつもの量子力学講座。本日の内容は、シュレディンガーの波動方程式、ハイゼンベルクの不確定性原理など。次回からはいよいよ標準理論のお話になります。講義終了後は小田急デパートの13階にある「さがみ」という和食屋で懇親会。数週間前に講座の講師で物理学者の広瀬先生から懇親会の設定をするように命ぜられ(笑)、チラシを作って参加者を募り、会場を予約しました。

この講義を受講している人は20数名いらっしゃいますが、懇親会に参加したいという人は意外と少なく、先生をいれて6名で実施しました。もう少し集まるかなと思っていたのですが、先生いわく「じっくり話をするにはちょうどいい人数だ」ということなので良しとしましょう。

懇親会の記念写真。僕が偉そうに前に座っているのは、最初に僕が自分のスマホでみんなの写真を撮り、そのあと中居さんにお願いして僕も入った写真を撮ってもらったので。僕のちょうど後ろにいる方が広瀬先生。

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全員が普段疑問に思っていることを次から次へと途切れることなく先生にぶつけ、それに先生が明快に答えていくといった状況で、その内容は素粒子のことから多元宇宙、エントロピーの問題、エネルギー問題、原発問題など広範囲に及びました。とても楽しいひとときでした。

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2012年8月11日 (土)

講座2つ

今日は新宿で2つの講座を受講。

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まず朝10時から「スーパーコンピュータが明かす宇宙と物質の起源/真空の相転移・質量が生まれるしくみ」。講師は高エネ研の橋本先生。先月のはじめにヒッグス粒子発見のニュースがあって、そのときに「ヒッグス粒子とは物質に質量を与える粒子」という説明がどこでもされていたと思います。空間はヒッグス場というもので満たされていて、素粒子が動く際にヒッグス場の抵抗を受け、それが質量になると。しかし、実はヒッグス機構が関わっているのは素粒子の全質量のほんの2%にすぎず、残りの98%は量子色力学で示されるカイラル対称性の自発的破れによって得られるというのが今日のお話。

どういうことか、僕が理解した範囲内ですご~く大雑把に書いてみます(間違いがあるかもしれませんが)。光子や電子などの素粒子はそれ自身がコマのように自転していて(スピンと呼ばれる)、生まれながらにして左巻きか右巻きかが決まっています。この回転の向きは素粒子が飛ぶ方向に対して右か左かというものです。同じ光子でも左巻きのスピンを持った光子と右巻きのスピンを持った光子があります。

さて、世の中で一番速いスピードは光速です。つまり光子は光速で飛びます。そして質量はゼロです。質量が少しでもあるものは光速にはなれません。例えば電子などは、いくら軽いとはいっても質量はありますから、決して光速にはなれません。すると不都合なことがでてきます。例えばひとつの電子が自分に向かって飛んできていて、その電子のスピンが左巻きだったとします。次に同じようにスピンが左巻きの電子が自分のほうへ飛んできていますが、今度は自分が電子より速く動いているとします。するとどう見えるでしょう? 自分は電子より速いわけですから、電子は逆に自分から遠ざかっていきます。先に書いたように電子のスピンは左巻きです。しかし電子は自分から遠ざかっているわけですから、電子自身の進行方向に対してはスピンが右巻きになったように見えます。

光子の場合は絶対にこのようなことは起こり得ません。何者も光速にはなれませんから、観察者に対して光子がスピンの向きを変えることはありません。ということは光速より遅い粒子は観察する立場によってスピンが左巻きになったり右巻きになったり変わるわけで、ひとつの粒子に左巻きと右巻きの状態が混在していることになります。下の映像は僕が即興で作ったものですが、これはクォークと反クォークの対凝縮の様子を模式的に表しています。

こんな感じで素粒子レベルの世界では、真空の空間にクォークと反クォークが一瞬のうちに現れては消えといった現象が起きています。つまり一見なにもないように見える空間も、素粒子レベルで見ると、このように非常に「混雑している」のです。そしてほとんどの素粒子はこのボコボコ出てくるクォークにガンガンあたりながら動くので、当たって飛ぶ方向が変わるとスピンの方向も変わって見えるということになります。これが素粒子に質量を与える仕組みだということです。

昼食をはさんで、午後からは三角形と三角関数の講座。昼食は同じ住友三角ビルの上の階にあるレストランでいただきました。カツカレーです。

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なんで今になって三角関数の講座を受講したかというと、僕は昔から数学が苦手だったんですね。中学、高校と数学には全然興味を持てなかったのです。それでも中学のときは高校受験という目的がありましたから、嫌々ながらも一応は勉強していましたが、高校に入ってからは、もう美大を受験すると決めていたので、数学はこれっぽちもやらなかったわけです。しかし社会に出てCG制作の仕事をやり始めると、数式をプログラムして生まれる面白くて美しい形や映像に魅せられてしまったのです。

人間とは、自分にとって意味がないと思うものはどうやってもヤル気が起きませんし、好きにはなれません。しかし何かのきっかけで自分に役立つ、面白いと思えるようになると俄然ヤル気が出てくるもので、高校時代にお座成りにしていた数学に対して今更ながら興味が出てきたわけです。宇宙論や素粒子論に数学が欠かせないことも一役買っていると思います。で、三角関数というのは図形の基本なので、より理解を深めておけば何かと役に立つだろうと思い、受講したのです。内容は、余弦定理、正弦定理といった公式を理解して、それを証明したり、それらをつかって三角形の性質を探るというものでした。

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2012年7月28日 (土)

弦理論から導く宇宙誕生の様子

今日は10時から新宿で超弦理論の講座。タイトルは「超弦理論の数値シミュレーションが描く宇宙誕生の様子~9次元空間から3次元空間への相転移」。講師はKEKの西村淳先生です。

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1996年に提出された「IKKT行列模型」という超弦理論に関する論文があり(IKKTというのは4人の共同研究者のイニシャル)、それに基づいてスーパーコンピュータでシミュレーションをすると、どのような宇宙が生まれるかというお話。

このブログでも何度か書いていますが、超弦理論ではこの世界は3次元ではなく9次元空間(時間を含めると10次元時空)だとされます。しかし現実には我々には3次元までしか見えないわけで、残りの6次元はどこにあるんだという話になるわけです。この宇宙が誕生した瞬間は9次元だったのが、何らかの理由で3次元分だけが大きくなって、残りの6次元は人間が感知できないほどに小さいままだからというのが、今のところの理由とされています。で、今回の講座では、IKKT模型に基いてシミュレーションしてみたところ、9次元のうちの3次元だけが自然に膨張するという結果を得られたことについての説明がありました。

どのように計算するかというと、A0、A1、A2・・・・A9という10個の N x N 行列を設定し、行列の全ての要素について積分するのだそうです。なぜ10個かというと、超弦理論では宇宙は10次元時空であるとしているからで、A0は時間を表し、残りのA1~A9が各次元を表します。

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行列というとCG制作でスクリプトを書くときによく使うので馴染みはありますが、それがどんなふうに宇宙の時間発展につながるのかチンプンカンプンで、まあとにかくスパコンで気の遠くなるような計算をすると、なぜか3次元分だけが急速に膨張して、残りの6次元は小さいままという興味深い結果を得られたそうです。

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ということは、この世が4次元でも8次元でもなく、3次元に見えるということは必然なのだということでしょうか。試しに初期設定の次元数を9以外の数値に変えてみても、3次元分だけが膨張するそうです。詳しい理論的なことはわかりませんが、とても面白い結果ですよね。

ところでこの手の講座を聴講していつも思うのは、本題に入るまでの前置きがとても長いということです。例えば今回のような超弦理論の講座では、その前置きとしてアインシュタインの一般相対性理論とか、量子力学の基礎知識みたいなのをまず説明するんですね。というのもその辺がわかってないと、いきなり弦理論の話を聞かされても、普通の人は何のことだかわからないからです。なので、講義時間の約3分の2くらいはそういった基礎知識の説明で費やされてしまい、本題は3分の1の時間しかとれないといった感じになります。

しかし超弦理論の講座を聞こうとしている人間は、たいがい相対性理論も量子論もある程度理解している人がほとんどだと思うんですよね。今回も本題のほうにもっと時間を費やしてもらえると、もっと理解が深まったかなという気がしました。

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2012年7月22日 (日)

ヒッグス粒子覚え書き

先日の量子力学講座でもらった資料。ヒッグス粒子についてCERNのアトラス実験グループが出した結果。

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素粒子物理学の標準モデルで未発見だった最後の粒子、ヒッグス粒子の存在がほぼ確定的になったわけですが、いったいどのようにして探しだされたのか? これは探しだされたというよりは作り出したと言ったほうが正確ですね。LHCという超巨大粒子加速器を使い、莫大なエネルギーを注入してほぼ光速にまで加速させた陽子どうしを正面衝突させると、陽子が壊れ、そこに新しい粒子が誕生します。

陽子を光速に近づけることはそれほど難しいことではありませんが、そこからさらにエネルギーを加えていくと、スピードはそれほど変化しませんが、どんどん陽子の質量が大きくなります(アインシュタインの相対性理論により、エネルギーは質量に転化される)。光速になると質量は無限大になるので光速に達することはできませんが、光速に近づけば近づくほど質量は大きくなります。理論的にヒッグス粒子の質量は100~130GeV(ギガエレクトロンボルト)と予想されていて、これは陽子1個の重さ(約1GeV)の100倍以上なわけです。したがってそれだけ重い粒子を作り出すには、衝突させる陽子に膨大なエネルギーを注入して重くしなければなりません。

ちなみにLHCの実験で生み出されるエネルギーはどれくらいかというと、宇宙はビッグバンという物凄く高温の火の玉として生まれたわけですが、宇宙が誕生してから0.0000000001秒後の平均温度と同じくらいだそうです。これを考えるととんでもないエネルギーだということがわかりますね。

で、陽子どうしを衝突させて生まれたヒッグス粒子は、瞬時に崩壊して全く別の粒子に変わります。したがってヒッグス粒子そのものを直接観測することはできず、それが崩壊してできた粒子の種類を見て、ヒッグス粒子が作られていたのだなと確認するわけです。ではどんな粒子へ崩壊するかというと、それが上の2つの図に書かれています。2パターンあって、ひとつは2つの光子(ガンマ線)へと崩壊するパターン(上の図)、もうひとつは2つのZボソン(弱い相互作用を媒介する粒子)へと崩壊するパターンです(下の図)。Zボソンに崩壊した場合は、さらに4つのレプトンに崩壊します。レプトンとは電子の仲間の粒子の総称で、電子、ニュートリノ、ミュー粒子、タウ粒子のことを指します。

いずれのパターンでも、質量が125GeVあたりのところに何かしらの未知の粒子があることを示していて、理論値ともピッタリくることから、それがヒッグス粒子なのではないかということです。

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2012年7月 4日 (水)

ヒッグス粒子

ついにヒッグス粒子の存在がほぼ確実になったようです。

<ヒッグス粒子>宇宙の進化、解明に期待。Yahoo!ニュース

ヨーロッパのCERNにあるLHC(ラージ・ハドロン・コライダー)での度重なる実験の結果、ようやくヒッグス粒子といえるものが見つかったと。「LHCのすごいところは、膨大なお金をかけてまだ何も見つけられてないことだ」などと揶揄されていたようですが、これで面目躍如となったわけです。そもそもLHCが作られた最大の目的がこのヒッグス粒子を探すことですからね。ただヒッグス粒子が見つかったからといって、宇宙の謎がすんなりと解明されるわけではありません。むしろ、今の物理はヒッグス粒子があるという前提で成り立っているので、とりあえずそれが証明されたということで、今後はさらに量子力学と重力の理論をうまく融合できなければ宇宙の生成について説明することはできません

ということで、今週末から9月1日までの隔週の土曜日、全5回開催される量子力学講座に行ってきます。また、8月11日には「空間の相転移で質量が生まれるしくみ」という、まさにタイムリーな内容の講座にも行きます。ちなみに「相転移」とは水が氷に変わるような、状態が変化することを指す言葉で、宇宙もその創世記には空間自体が数回の相転移を起こしたとされています。

宇宙はビッグバンという火の玉のような爆発で生まれたということを、多くの人が聞いたことがあると思いますが、厳密には火の玉(非常な高温状態)として生まれたのではなく、急激に空間が広がること(インフレーション)で相転移を起こしたときに出る潜熱で宇宙は熱くなったんですね。水が氷になる際には実は潜熱と呼ばれる熱が出ます。それと同じで、まずは急激なインフレーションによって素粒子大の宇宙が光速より速いスピードで拡大し、相転移を起こして大量の潜熱が出た結果、火の玉のようになったわけです。

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2012年3月31日 (土)

超弦理論講座

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今日は13時から新宿の朝日カルチャーセンターで超弦理論の講座を聴講。講師はIPMU(東京大学・数物連携宇宙研究機構)杉本先生です。超弦理論とは世界で盛んに研究されている万物の統一理論の最有力候補です。この世の中の物質は原子が集まってできているわけですが、その原子は電子と原子核から成り立っていて、原子核は陽子と中性子からできています。さらに陽子や中性子はクォークという素粒子が集まってできていることはみなさんご存知でしょう。

クォークなどの素粒子はそれ以上細かい物質に分けることができない最小単位で、最小単位というからには内部構造をそれ以上持たないわけですから、一般的にその形は大きさのない「点」であるとされています(科学の図解などでは便宜的に「玉」として描かれますが、本当は大きさがありません)。しかし超弦理論では素粒子は点ではなく長さを持った弦(ひも)だとします(ただし1次元方向だけに伸びているので太さはゼロです)。なぜひもなのかというと、そうすることで現在行き詰っている物理学の色々な問題がうまく解決できそうだからです。

たとえば相対性理論という宇宙の仕組みを説明する偉大な理論がありますが、実はミクロな世界では相対性理論は使いものになりません。また自然界を支配する4つの力(電磁気力、重力、強い力、弱い力)は宇宙誕生の際にはひとつの同じ力だったと考えられ、電磁気力、強い力、弱い力の3つに関してはひとつの理論で説明がつくところまで来ていますが重力だけはどうしても統一できなかったりするわけです。そうした問題を解決するのが超弦理論なのです。

超弦理論の面白いところは、それがこの世界が3次元ではなく9次元もしくは10次元の空間であるとしていること、我々の宇宙がより高い次元の空間に浮いている膜のようなものだとしていることです。それらの余剰次元は目には見えませんが非常に小さく丸まって僕らのすぐそばに存在しているなど、この理論が描き出す宇宙の姿は、人間の想像力をかき立てて止みません。

今日の講義は4時間という長丁場でしたが、聴講生から常時活発に質問が飛び交い、全く長さを感じさせないものでした。僕もいつくつか質問をして、今まで本を読んだだけでは理解できなかったことについて明快な答えを得ることができました。また、以前僕がIPMUのために作った映像を講義で使ってくださって、ちょっとうれしかったです(笑)。

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2012年2月25日 (土)

超新星爆発講座

朝10時15分から、新宿の朝日カルチャーセンター(住友ビル内)で、宇宙理論物理学者・佐藤勝彦先生による講義。僕はこういうときはいつも早めの時間に行って、最前列の真ん中の席をとるんですが、今朝は会場に行く前に住友ビル近くのロイヤルホストに寄って朝食を食べたんですね。モーニングセットならば注文して5分くらいで出てくるだとうと高をくくっていたら15分ほどかかってしまい、運ばれてくるや否やあわてて口の中へかき込んで会場に向かいました。着いたのが講義開始10分前で、残念ながら最前列に座ることはできませんでしたが、なるべく前の空いている席を探して着席。

講義のテーマは「超新星爆発研究の最前線~超新星爆発と原子核・素粒子」。この手の一般大衆向けの講座では、内容をわかりやすくするために往々にしてコアな宇宙好きにとっては物足りないものになりがちなのですが、僕自身超新星爆発についてはそれほど詳しく知らないこともあって、今回はなかなか濃い内容でした。超新星爆発にはニュートリノが大変重要な役目を果たしています。爆発に至るまで恒星内部の構造がどう変化していくか、そしてニュートリノがそこでどう関わっているか、爆発にあたって星をかたちづくっている原子はどう変化していくのかなどを大変わかりやすく解説してくださいました。

講義終了後は佐藤先生のサイン会。僕はミーハーなので当然サインをいただきました(笑)。「美は真、真は美」という言葉とともに。

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物理において正しい理論・答えというものは必ずシンプルで美しいということでしょう。逆に言えばやたらと複雑で汚い式は物の本質をとらえていないということですね。

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2012年2月 5日 (日)

宇宙論セミナー関連

去年の秋から猫の介護で自分の時間というものがほとんどとれなかったのですが、今やその必要もなくなってしまったので、しばらく遠ざかっていた宇宙論関係のセミナーに積極的に出てみようと思います。この手のセミナーについては新宿の朝日カルチャーが非常に力を入れていて、その分野でも最高の先生方を招いてとても興味深い講義を開催してくれます。

まずは2月10日に開催される「重力のふしぎ」という講座。講師はカリフォルニア工科大学教授で東大の数物連携宇宙研究機構の主任研究員でもある大栗博司氏。個人的に今もっとも注目している物理学者で、非常に楽しみです。この講座では大栗先生のブログによると、

・なぜ E = M c2 なのか、
・なぜ「空間の曲がり」が重力を説明するか、
・ブラックホールに落ちるとどうなるのか、
・宇宙は膨張しているというがその外はどうなっているのか、
・ホーキング博士はビッグバン理論にどのような貢献をしているのか

といったことを難しい数式は使わず僕らのような一般大衆にも理解できるように解説しますとのこと。

つぎに2月25日開催の「超新星と原子核・素粒子」。こちらの講師は日本の宇宙物理学の第一人者で、今では宇宙誕生の基本理論となっているインフレーション宇宙論の提唱者、佐藤勝彦氏。超新星爆発を、原子や素粒子の視点から解説してくださるとのこと。ちょうどこれからTV番組用にそれに関連した映像を作る予定なので、非常に参考になるかと。

そして3月31日に開催される「素粒子物理学の最前線・超ひも理論」。講師は東大数物連携宇宙研究機構の特任教授杉本茂樹氏。杉本先生は僕より年下でまだ若い方ですが日本の超ひも理論研究の第一人者でもあります。この講義は4時間という長丁場なので、かなり突っ込んだところまで話が聞けるのではないかと期待しています。

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